美術・芸術書、写真集

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30年の時を経て蘇る『漆黒の59』

JET BLACK 59 MIKIO HASUI PHOTOGRAPHS

著者:蓮井幹生
アートディレクション&デザイン:折重慎
プリンティングディレクション:浦有輝(アイワード)
協力:関谷正徳、安川実、新井敏記、岩西航平、小泉翼、外山輝信
翻訳:アーサー・ビナード
発行者:石川ケネス
発行所:株式会社PROSLINK

規格:

242mm×364mm 160ページ ケース付き

イギリスのレーシングカー「マクラーレンF1-GTR」が歴史的な勝利を収めた1995年の「ル・マン24時間耐久レース」で、日本人として初めて優勝を飾ったレーサー関谷正徳氏に密着・記録した蓮井幹生氏による写真集です。

制作のポイント

関谷正徳氏が「マクラーレンF1-GTR」で駆けてル・マンを制してから30年という節目に当たる今年、その歴史的勝利を記憶に残し、永久保存版とする目的で制作されました。
記念出版にふさわしい装幀を目指し、関係者全員で打ち合わせを重ねながら本づくりをしていきました。
深いブルーブラックに塗装した漆黒のボディを持つ「マクラーレンF1-GTR」を写真集全体のイメージとするため、「黒」にこだわったデザインでまとめました。
ケースと表紙は、ベルベット素材の黒い布クロスを採用し、ゼッケン番号である「59」を黒で箔押ししています。しっとりとした布クロスの質感と黒く艶やかに光る箔のコントラストが美しいデザインです。また、三方の小口全てに黒の天金加工を施し、鏡面のように黒く輝く重厚感のある仕上がりにしました。
全てモノクロームで表現する写真は「黒」にこだわり、ミレニアムブラック2版と特色グレーによるトリプルトーンで印刷しました。シャドウ部に3色の階調を持たせることで1色では表現しきれない奥行きのある仕上がりとなりました。
印刷用紙は、より立体感を引き出すため、マットな風合いながら印刷部分に光沢感が出る「雷鳥ダルアート」を採用しました。
紙はわずかな湿度で伸び縮みしてしまうため、印刷前に全紙を一度断裁して余白の仕上がり精度を高め、工程の細部にまで最善を尽くし、写真集としての完成度を高めました。(参考:誰も教えてくれなかった ブック印刷のコトvol.1「水分によって紙は伸び縮みする!!」
本書は、スイッチ・パブリッシング様が出版した『漆黒の59』(撮影:蓮井幹生氏)を再編集し、特別版として豪華な仕様で蘇らせたものです。

三方小口全てに施した黒の天金加工

活用したソリューション