美術・芸術書、写真集

  1. ホーム
  2. 事例紹介
  3. 美術・芸術書、写真集
  4. タテ

写真家 中西敏貴の大判写真集

タテ

著者:中西敏貴
アートディレクション:井手香菜子
文:関次和子
翻訳:ロバート・ツェツシェ
発行人:大西洋
発行所:Case Publishing

規格:

260 mm× 367 mm 104ページ 上製本

『オプタテシケ』は、北海道中央部に位置する大雪山国立公園内にある、旭岳から十勝岳連峰にかけての山々が舞台である。松浦武四郎が1845年以降、蝦夷や樺太、国後島、択捉島を探検・調査し、のちに北海道と命名する前には、この名で呼ばれていた。--中略-- 中西の作品は、手つかずの自然や健やかな自然の原形としての大雪山系のイメージから、まるで遠い彼方にある惑星の表面のような世界観を提示している。残雪とのコントラストが生み出す静謐な空気感、刻々と変化する雲の表情など、壮大なスケールで広がる「宇宙」を細部まで観照し、丹念に写し止めている。モノクロームゆえの多彩な世界が聴こえてくるような作品群である。
― 関次和子(東京都写真美術館 学芸員)本書収録テキスト「中西敏貴 自然の造形」より

《本書は、第48回木村伊兵衛写真賞にノミネートされました》

販売及び関連サイト
https://www.shashasha.co/jp/book/new-land-pre-hokkaido-landscapes

制作のポイント

表紙の用紙は「かぐや」というクレーターのような質感のある用紙を採用し、印刷は写真の中間トーン部分にシルバーインキを用いることで雪の中の銀世界を表現しています。タイトルには、銀とブラックの箔押しを施し「二重の重ね押し」をした銀箔により、さらなる立体感を演出しています。
本文は、すべてのモノクロ表現をトリプルトーンで印刷しています。ミレニアムブラック、マットブラック、グレーそれぞれのトーンカーブを調整し製版することで、シャドウ部にも階調を持たせ、写真に奥行きと広がりを感じさせる仕上がりとなりました。

活用したソリューション