柿本胤二(かきもとたねじ)氏は、太平洋戦争時に陸軍砲兵小隊長として南太平洋の小さな島、ミクロネシア連邦ウォレアイ環礁(メレヨン島)に駐留し、補給が途絶える中、飢餓に苦しみながらも極限の状況を生き延びました。
戦後、半世紀以上にわたり日曜画を趣味としていた胤二氏は、当時のことが忘れられず、晩年に鎮魂と追憶のメレヨン島を題材とした作品を多く描きました。
2024年3月には、それらの作品をまとめた
『嗚呼、メレヨン島 柿本胤二 画集』をアイワードのグループ会社である共同文化社から発刊し、制作をアイワードでお手伝いしました。
この度、6月25日より北海道立文学館の常設展 文学館アーカイブにて「嗚呼、メレヨン島 柿本胤二遺作絵画展」が開催され、ご遺族より寄贈された胤二氏の絵画作品16点と、地図や書籍などの関連資料も併せて紹介されます。兵士の飢餓の苦しみと望郷の念、鎮魂と無念の思いを伝える展示をご覧ください。
関連イベントとして8月11日(日)には、画集に解説の文章を寄せていただいた公益財団法人 北海道文学館理事の谷口孝男氏と、北海道立文学館副館長の苫名直子氏による記念講演会が行われます。