今号の特集は、「忍路鰊場の会」を紹介しております。小樽市の西端に位置する忍路地区は、かつて鰊漁に沸き鰊場の労働歌や行事が生まれました。しかし1954年を最後に忍路から鰊が姿を消すと前浜の歌も途絶えました。そのような中で漁撈の歌や漁にまつわる行事を伝承するため、1974年に忍路鰊場の会が発足しました。4代目の会長を務める相馬義春さんに会の歩みや活動などについてお話を伺いました。
また、シリーズ企画では今号から「北海道の天然記念物」を取り上げ、樽前山溶岩円頂丘を紹介しております。樽前山は支笏洞爺国立公園内にある標高1041mの活火山で、支笏湖や太平洋を望む景観が魅力の山です。山頂で噴気を上げる20世紀に生成された溶岩円頂丘（溶岩ドーム）が北海道の天然記念物に指定されています。
本誌は北の大地で長く取り組みをされている団体や事がらに光をあてる特集と、「北海道の天然記念物」、「ほっかいどうの本」などを柱にして年4回刊行しております。「月刊アイワード」からの通巻は355号となりました。
