美術・芸術書、写真集

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“見られた風景”の深層を紙上に留める一冊

総合開館30周年記念 ルイジ・ギッリ 終わらない風景

編集:山田裕理(東京都写真美術館)
編集補助:室井萌々(東京都写真美術館)、大西達貴(東京都写真美術館インターン)
執筆:アデーレ・ギッリ(ルイジ・ギッリ財団)、パオラ・ボルゴンゾーニ、イラリア・カンピオーリ(レッジョ・エミリア市立博物館)、ホンマタカシ(写真家)、山田裕理
伊英翻訳:アルベルト・ニコリーニ
伊和翻訳:池野絢子、前木由紀
和英翻訳:クリストファー・ステヴェンズ、池澤加那
校閲:山本尚幸
デザイン:林琢真、蒲原早奈美(林琢真デザイン事務所)
発行:東京都写真美術館

規格:

B5変形判 204ページ PUR製本

本書は、東京都写真美術館で開催されている展覧会「ルイジ・ギッリ 終わらない風景」の公式カタログです。
イタリアを代表する写真家ルイジ・ギッリ(1943─1992)のアジア初の美術館個展となる本展覧会では、1970年代から晩年にかけて撮影されたイタリアや旅先での風景、アーティストのスタジオ、自宅の室内、美術品、看板やポスター、窓や鏡に映る風景など、多様な視覚的断片によって構成された風景表現を紹介。ルイジ・ギッリが探求し続けた“終わらない風景”という思索を辿ります。

展覧会の詳細は、東京都写真美術館様のホームページをご覧ください https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-5073.html

制作のポイント

表紙は、プリント写真を直接貼り付けたような仕上がりにするため、題箋貼りという手法を採用しています。表紙に貼り付けるプリント写真のレプリカは、厚めの用紙に写真を印刷し、PP加工を施しました。石狩工場で製本した図録に1枚ずつ丁寧に貼り付けて仕上げました。
表紙に採用した風合いのあるNTラシャとの質感のコントラストが、光沢のある写真をより際立たせています。
誌面の作品写真については、イタリアのルイジ・ギッリ財団からご提供いただいた画像データの色を展示作品に合わせるため、プリンティングディレクターが画像データのテスト印刷を持参して、東京都写真美術館様を訪問しました。
オリジナルプリントは使用する印画紙によって色味の傾向が変わるため、作品すべてに対して展示作品とテスト印刷を見比べながら、確認していきました。本文用紙は、ソフトな質感の嵩高微塗工紙ハミングを採用しており、本紙を使用した本機校正も行いながら、細部にわたって色の再現を高めました。
デザインは、林琢真デザイン事務所様が手掛けられています。

題箋貼りで、プリント写真を直接貼りつけたように仕上げた表紙

活用したソリューション