美術・芸術書、写真集

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ヒロインたちの魅力が伝わる展覧会図録

氷室冴子の世界「ふくれっつらのヒロインたち」

編集:公益財団法人北海道文学館
発行:北海道立文学館
装幀:佐藤守功デザイン事務所

規格:

A4判 56ページ

氷室冴子さんは、北海道岩見沢出身の小説家で、集英社の少女向けレーベル「コバルト文庫」の代表作家として数々の作品を生み出し、51歳という若さで亡くなりました。
没後16年を迎えた今年、展覧会 氷室冴子の世界 「ふくれっつらのヒロインたち」が北海道立文学館で開催され、本書はその展覧会図録として制作されました。

展覧会の詳細は、北海道立文学館様のホームページをご覧ください
https://www.h-bungaku.or.jp/exhibition/special_202409.html

制作のポイント

原稿は、北海道立文学館様がパワーポイントで作成され、そこから当社でテキストを抽出し、提供していただいた画像データを使用して組版を行いました。
図録には、氷室冴子さんの幼少期の写真から、彼女の作品を原作とした漫画の原稿やアニメのイラスト、それらの作品の書影など多岐にわたって収められているため、図録を手に取った方が展覧会で見たものと同じ感動を味わえるよう、色再現の細部まで注力しました。
展示作品に色を近づけるため、当社のレタッチャーが北海道立文学館様を訪問し、展示される予定の原画を拝見しながら、色合いを反映させました。
また、漫画原稿ならではのホワイトでの加筆部分は、そのままの状態を表現できるよう画像調整を進めました。
展示作品には、印刷物やスクリーントーンを使用した原画も多く、細かいパターンが干渉しあって不自然な模様が現れる「モアレ」が発生する可能性があります。その場合、画像データに加工を施すこともありますが、本図録においては当社で採用しているスクリーニング技術「マルチドット」の印刷版により、モアレを発生させずに滑らかな色調を再現することができました。
マルチドットとは、最適化された異なるサイズの網点の集合体を持つマルチクラスター構造で色調の滑らかさや均一性の高い、新次代のスクリーニング技術です。
ハイデルベルグ社様により開発された技術で、アイワードは2024年4月、日本で初めて導入しました。

従来のAMスクリーンと比べマルチドットは、ドットが小さな異なるサイズの点の集合体となっており、なめらかさや均一性に優れたスクリーニング技術です。

活用したソリューション