美術・芸術書、写真集

はじめは、「ことづての声」と「ソマの舟」をパートごとに複数の本として制作したいと信陽堂様からアイワードへ、ご相談がありましたが、編集内容や予算などを考慮して、「ことづての声」はタテ組、「ソマの舟」はヨコ組とし、右開きと左開きの2部構成で1冊にする仕様にまとまりました。
「ことづての声」に収録したピンホール写真は、「手で作る」ことにこだわった著者が自作したカメラで撮影したもので、オリジナルプリントの雰囲気を再現するために、サイズや左右の余白をオリジナルに近づけ、存在感を演出しています。
「ソマの舟」の巻頭には、封筒をはさみ込み、1枚ずつ手刷りした漆の木版画を収めました。
栞は、表紙の切れ端を使用し、活版印刷を施しました。著者の取材をきっかけに発掘された「漆塗りの笛」の貴重な音源をQRコードから聞くことができます。この音源は、取材先の山中泰彦さんの祖父でソマ（きこり）の繁敏さんが半世紀以上前に録音したものです。