今号の特集は、北海道の豊かな自然の象徴であり、道民の生活にも深い関わりがある野生動物のヒグマについて、45年に亘り向き合ってこられた「ヒグマの会」を紹介しています。1979年に発足した「ヒグマの会」は、ヒグマに対する正しい知識と理解を社会に広めるとともに、ヒグマを取り巻く諸問題の解決に向けた提言などを行っています。近年、ヒグマの市街地出没や農作物被害が増加し、改めてヒグマと人間社会の共存の在り方が問われているなか、同会の坪田敏男会長と山本牧副会長に、ヒグマ対策のこれまでと今後について話を伺いました。
シリーズ企画は、「北海道のジオパーク」を取り上げています。5回目となる今号では2009年8月に日本で最初の世界ジオパークとして認定された洞爺湖有珠山ジオパークを紹介しています。洞爺湖は約11万年前に起こった巨大噴火で陥没した窪地に水が溜まってできたカルデラ湖で、その南側には約2万年前に誕生した有珠山があります。20世紀中だけでも4回の噴火を繰り返す活火山ですが、火山と共生するための減災文化を受け継ぐ人づくり、火山の恵みを生かした地域づくりが進められています。ジオパークに関する情報を提供する施設も多数点在しています。
本誌は北の大地で長く取り組みをされている団体や事がらに光をあてる特集と、「北海道のジオパーク」、「ほっかいどうの本」などを柱にして年4回刊行しております。
「月刊アイワード」からの通巻は367号となりました。