イタリア独立を象徴する色
現在のイタリアの 3 色旗が制定され たのは、1946 年の
ことです。この 3 色旗は、フランス国旗にならったもの
であり、フランス国旗が「トリコロール」と呼ばれるのに
対し、イタリア国旗は「トリコローレ」と呼ばれることも
あります。
3色旗のそれぞれの色には、深い意味が込められていて、
緑は「イタリアの豊かな国土」、白は「自由」、赤は「イタ
リア独立のために流した尊い血」を意味します。
中でも、赤はイタリアの歴史に深くかかわってきた色の
1つです。古くは、ローマ神話の軍神マルスを象徴する色、
ローマ帝国の兵士のコートの色も赤でした。また、イタリ
ア全土統一のために戦った義勇軍も赤い衣服を纏って戦っ
たため、「赤シャツ隊」と呼ばれていました。
緑のハート
3 色旗の緑が「イタリアの豊かな国土」を表わしている
ことからも分かるように、イタリアには、広大な緑の大地
があります。特に中部に位置するウンブリア州は、「イタ
リアの緑のハート」と呼ばれるほど、オリーブの木々が生
い茂っています。
また、イタリアの緑といえば、バジルやホウレン草、レ
タスなど、イタリアの食卓に欠かせない食材が多く挙げら
れますね。
神秘的な青
イタリアの南部にあるカプリ島には、「青の洞窟」と呼
ばれる観光名所があります。そこは、波浪によって形成さ
れた海食洞で、手漕ぎの小船に乗って入ることができます。
洞窟内では、海面の青い光が散乱し、全体が青く輝いて見
える美しい光景が堪能できるようです。
この他にも、地中海では島々に建ち並ぶ、白壁の建物と
紺碧の空、群青色の海によって形成される、白と青の美し
いコントラストを鑑賞することができます。イタリアに
とって、青は美しい自然が育んだ特別な存在なのです。こ
ういったことと関連するのかは定かではありませんが、
サッカーのナショナルチームのユニフォームにも「アズー
ル・ブルー」が使用されていますね。
2nd trip イタリア編
世界には、それぞれの国の異なった環境や文化を反映した、さまざまな色彩
文化があります。バラエティーに富んだ色彩文化のことを探ってみるだけで
も、世界を旅するような気分が味わえますよ。
赤シャツ隊
イタリアの食卓に欠かせない緑の食材
バジル
ホウレン草
レタス
青の洞窟
世 界 の
色 紀 行
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